「発毛を断言」してよいか。「今だけ半額」と書いてよいか。同じ化粧品の広告に見えても、確かめる法律は同じではありません。二つを分けると、広告のどこを見るべきかが分かります。
小学生に説明するなら、薬機法は体への話でうそをつかない約束。景品表示法は商品や値段を盛って見せない約束です。
薬機法は、体にどう関わるかを見る
化粧品や医薬部外品について、効能・効果や性能を本当より大きく見せていないか。承認された範囲を越えていないか。薬機法では、主にその部分を確かめます。
文章に書かなくても、写真や図で変化を約束しているように見えれば問題になることがあります。元総括製造販売責任者として私が広告を見るときは、言葉だけでなく全体を見ます。
景品表示法は、商品と取引の見せ方を見る
消費者庁は、商品を実際より著しくよく見せる「優良誤認」と、価格などを実際より著しく有利に見せる「有利誤認」を禁止しています。
たとえば、根拠のない売上首位、実際よりよく見える比較、理由のない大幅値引き。広告だと分からない利用者投稿も、確認が必要な表示です。
しかも、わざとでなければよいわけではありません。消費者庁は、誤って表示した場合でも規制の対象になり得ると案内しています。
一つの広告に、二つの確認がある
「この成分で髪が変わると言い切る。利用者満足度は業界首位。今だけ半額」と書いた広告があるとします。
髪への効果を言い切れるかは、薬機法の確認です。業界首位に合理的な根拠があるか、半額の比較元が本当に使われているかは、景品表示法の確認です。
どれか一つを守ればよいのではありません。コピー、写真、注記、価格、利用者投稿、購入画面まで、同じ広告の続きとして見ます。
法律を分けても、目的は一つ
二つの法律を覚えてもらうことが、この記事の目的ではありません。覚えてほしいのは、商品のよさと、広告の強さは同じではないということです。
言葉が強いから、商品も強いとは限りません。値引きが大きく見えるから、得だとも限らない。だからメーカーには、表示の裏側に根拠を用意する責任があります。
Pinelmaでは、効能の範囲と、表示の根拠を別々に確認します。法律が二つあるから二度手間なのではありません。読む人が誤解しないという一つの目的を、二つの角度から守るためです。
まとめ
- 薬機法は、化粧品などの効能・効果や性能の表現を確認する。
- 景品表示法は、品質や価格を実際よりよく見せていないかを確認する。
- 一つの広告に、両方の法律が関わることがある。
- 確認する範囲は、文章だけでなく写真・注記・価格・利用者投稿・導線まで含む。
参照:厚生労働省「医薬品等の広告規制について」、消費者庁「表示規制の概要」、「優良誤認とは」、「有利誤認とは」。本記事は一般的な制度の説明であり、個別の表示に対する法的助言ではありません。
